折鍼事故について
折鍼事故についてホークスの選手が鍼治療を受けた際、体の中で鍼が折れて最終的に切開手術になってしまったらしいとのなんとも痛ましいニュース
(https://news.yahoo.co.jp/articles/5a2080a17edfd61fcd2f024436f717a3731e82a3)を読んでまずは選手の回復をお祈りするとともに、疑問の声が上がったので15年以上鍼をやってきた身として、どれだけやって鍼が折れるかを当院内でやってみました。
実際に体の中に残ると手術なので、もちろん手でぐりぐりいじって折れる(折り切れる)までやってみようと。
結果ですが鍼柄(持つところ)が取れたころ(中の鍼は切れてる)まで行きましたが鍼体(刺さるところ)は、鋭角に曲がるまではできましたが切れませんでした。スタッフ2人がかりです。
…無理では?…
ならばもっと弱そうな細い鍼では
…無理でした。鍼は最初に8番(0.3mm)、次に3番(0.2mm)のものでやりました。うちで一番細い1番(0.16mm)は鍼体が短くそもそも折れる長さがありませんでした。
これが折れたんですからなかなかすごい事故ですね。正直一生のうちに関わることが「ある」か「ない」で問われたら「ない」でしょう。
おそらく記事の事故は深く鍼を入れすぎ、何らかの力で鍼柄が折れてはずれ鍼体が抜けない状態になった、ということなのかもしれません。予想ですが。
ですがこういう事故についても常に考え、気を付けなければいけません。
より身を引き締めて施術を行います。
地域連携室長 前山
2022年03月24日 20:47